青春の一冊『あの空は夏の中』
10年ぶり?くらいに本棚からだしてきた、銀色夏生の文庫シリーズ十代~二十代前半によく読んでたなぁ…いつか娘に読ませたくて、ずっと捨てられない#本 #本棚 #book #銀色夏生 #青春 #youth特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
この特別お題キャンペーンのお知らせを見たとき
私にとっての青春の1冊ってなんだったかなぁ…と
目を閉じて考えてみた
まず始めに思い浮かんだのは
たしか子どもの頃に初めて読んだ小説、赤川次郎の三毛猫ホームズシリーズ
たぶん父の本棚にあったこの1冊を読み始めたのがきっかけ
学校の休み時間とか、夢中で読んでハマったけど
一番読んでたのは小学5~6年生の頃だったから
青春の、とは言えないかなぁと😅
で、二十歳前後によく読んでたのは…と思い返してみたとき浮かんだのは
今でもはっきり記憶に残っている
子どもの頃からよく通っていた近所の本屋さんで
⚫銀色
⚫夏
⚫空
好きなワードばかり、そのネーミングとタイトルにひかれ手にとった1冊
いくつもの恋愛を経験して、多感だったあの頃
この写真詩集に書かれた言葉たちはどれも私の胸に響き
まさに私が言いたかったことを代弁してくれてるような
共感する言葉がたくさん散りばめられていた
今振り返ってみると
写真に興味をもったのも、この本が最初だったかもしれない
写真展や写真集を見るのも好きで
図書館で眺めたりよく借りてきたりもするんだけど
大人になった今では、少々お高い写真集でも
気に入って購入した本が何冊かある
初めて出会った銀色夏生のこの1冊を、何度も何度も読み返したあとから
本屋さんへいくたびに彼女の本を少しずつ買い集めるようになった
はじめは文庫シリーズばかりを集めていたけど
そのうちに単行本も買うようになり
単行本のなかで特に好きだったのは
『微笑みながら消えていく』
この本を買った当時付き合っていて、週末私の家にもよく来ていた1つ年下の彼氏
私がごはんを作っているときとか待ってる間
本棚から銀色夏生の本を手にとって読んでいたらしく
『これ、読んだよ。オレも、こういうの好きだな(^-^)』
そう言ってみせたあのときの彼の優しい微笑みが
今でもはっきりよみがえってくる
銀色夏生って、たぶん読者の多くは女性だと思うし
男性が読むイメージの本ではないから
彼がふと手にとって読んでくれてたことも
オレも好きだなって共感してくれたこともうれしくて
あの日、さらにまた彼のことを好きだなぁって思った自分がいたことも記憶に残っていて
やっぱり今でも銀色夏生の本を手にするたびに
彼のことを思い出す
最後に、当時たまに書いていたポエムのひとつも
恥ずかしながらご紹介
書き綴ったノートをどこかにしまいこんであるはずなんだけど
見当たらないので記憶をたどって加筆したもの✏
昔も今も“青”が好きな私
実際に、この詩を書いた当時も青いものばかりに囲まれてた
『あの夏の青』
真っ黒に日焼けした肌に青いTシャツ、青いサングラス
澄みきった青い空と海
青い水着とビーチサンダル
大好きだった、君の青いスポーツカーの助手席
お気に入りだった、アディダスの青い腕時計
君がよくつけていた、青い瓶の香水
一緒に食べたブルーハワイのかき氷
きらきら輝いていた、夏の思い出
あの夏の青